poji47

23号に寄稿したエリアガイド2本のうちの1本、鹿児島・錦江湾。
溶岩の向こうに、噴煙をあげる桜島。これもまた日本でのシーカヤッキング。ほんとうに様々なフィールドがある素晴らしい国だ、この日本は。

鹿児島には日本でもかなり早い時期からのシーカヤック・ビルダーであるNanoks(ナノックス)があった。
このときのエスコート役は、そのナノックスの櫛山氏を中心とするメンバー。奄美シーカヤックマラソンで知り合ったのだ。現在、櫛山氏はナノックスを去っている。

シーカヤックのラインナップの充実、インフレータブルカヤックの「マナティ」シリーズのリリースと拡大路線を歩んできたが、その後、アウトドアブームが去り、景気の後退によってナノックス母体の測量・計測用品の販売がメイン事業であるランドアートはシーカヤック生産事業から撤退、メンテナンスを中心に請け負っていたという。

さてその鹿児島は錦江湾でのシーカヤッキングは、桜島をほぼぐるりと周るコース。昔、といっても1914年の大正噴火の前であれば一周できたのだが。訪れたのは真冬だったが、なんとなく暖かかったのは覚えている。海中温泉もあり、海の中ではガンガゼが長い針をゆらゆら動かしていたから、実際暖かかったのだろう。写真からキャンプもしているのだけど、どこでキャンプしたかはパッと思い出せない(もちろん本誌を読めば書いてあるのだが)。その代わり「キャンプ地を決めるのは、風次第」という言葉を覚えている。そう、火山灰を避けなければならないからだ。

スライド1

噴煙上がる活火山をバックにカヤッキングできるのは、ここか硫黄島くらいだろうか。湾奥ということもあって波もほとんど立たず、快適なパドリングができた。イルカの群もよく現れるということで、再訪したい場所でもあるのだけど…。

スライド2

先日、残っていたナノックスの工場も、全て閉鎖するとの告知がFacebookでされていた。
ただ、カヤック製作のための型は働いていた八田氏が引き取り、来るべき日に再開を目指すという。ぜひ、シーカヤックの火を消さず、再起してほしい。


確かこの取材あたりから、交通費を経費として申請できるようになったと思う(上限は決められたけど)。 この当時はとにかく遠くに行きたかったから、だいたい赤字だった(^^;