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椎名誠氏の「海を見にいく」というエッセイのなかで、大量のネムリブカが集まる洞窟を水中写真家の中村征夫氏と見にいくという話があって、知った飛島。そしていつかシーカヤッキングをしてみたいと思っていた。

僕が主催していた関東シーカヤッククラブのメンバーだった(旧姓)冨樫香奈子さんのご両親は、地元でとがしスポーツを経営していて、地元に戻ってから何年後だったかな、飛島にカヤックを納品したというので、行ってみることになった。彼女は今やモンベル酒田店の店長さんであり、地元を盛り上げるために様々な活動をしているようだ。

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思っていた以上の風景と海の美しさがそこにあった。感動のシーカヤッキング。

どこで入手したか忘れてしまったが、後日入手した飛島の風土記では、酒田からは鬼門の方向であり、霊界の入り口になっていると読んだ。島の西側にあるその名も賽の河原(海なのに)には、数カ所に石が積まれていて、まさにそんな風景だった。その風土記には崩しても、いつのまにか元に戻っていると記してあったと思う。

追記・・・まだデジ化した写真がありました。
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カモメたちも今まで見たことも無いであろう闖入者に奇異の目をむけつつ、常に一定の距離を保っていた。

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不気味なまでに静かな海。深く、透明な緑色。これもこの島ならではの色が出ているように思う。

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そんな話はさておき、小さいながらも魅力溢れる島だ。海産物もいろいろあって、ひとくちアワビという小型のアワビの養殖を始めた頃だった。
だけど、一周するなら夏の一時期しか漕げないだろうなあ。

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この島も、この取材以来、訪れたことはない。

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掲載された「カヌーライフ 20号」の表紙。